海外ではオーソモレキュラー療法と呼ばれている栄養療法とは、栄養素の積極投与によって細胞の分子バランスを整え、体調不良を改善する方法です。

栄養療法の魅力はその理論にあります。

オーソモレキュラーとは、正しい量の正しい分子を意味し、栄養療法とは分子レベルで体調を考えます。私たちの身体は細胞の集まりですが、細胞は分子によってできています。一方で私たちの身体は普段食べているもので作られています。食物は栄養素の集合です。つまり身体の小さい単位である分子は、栄養素からできているのです。

偏った食事や何気ない食習慣によって、身体内の分子バランスや濃度がおかしくなっていきます。その偏りの結果が体調不良です。栄養療法は栄養素によってその偏りを元に戻そうとする方法になります。

栄養療法の理論からすると、体調不良の原因は分子バランスの乱れであると明確にされているので、医学的には原因不明の病気にもアプローチすることができます。また、栄養素から身体のバランスを整えることは根本的な体調改善にもつながるのです。実際、栄養療法は統合失調症など心の病にも効果があります。体調の全てを分子レベルから改善していくという点が栄養療法の大きな魅力です。

また、薬の投与とは違い、普段の食事から身体に馴染みのある栄養素を摂取しているという点も栄養療法の魅力です。身体にとって異物である薬剤ではなく、食物由来の成分が身体を芯から治療します。これは栄養療法が安心であることを意味します。